今日も今日とてお酒を呑みながら夕暮れどきをぼうと過ごしている。
手元にいくつも日記があって、紙に書いたり頭で綴ったりブログに書いたりとその日の気分であちこち書き散らしてしまうのだけれど、たとえばすべての場所でおなじ日の日記を何度も書いたらどうなるだろう。その日の思い出しかたが増えておもしろいかもしれない。複面体になった過去は、ふたたび光を浴びたときに乱反射してきれいかもしれない。
今日は街中が濡れていた。地面から空のさきまでずっと濡れて、自分が水槽のメダカなら空まで泳げたかもしれない。かちかちと重いあたまを抱えながら大学へ向かう。途中、坂から遊歩道を覗き込むと木々がうねうねと生い茂っていた。若葉の、まばゆいこと。その濡れて深まった黄緑のうつくしいこと。すいすい私の横を通り過ぎてゆく人々、こんなにきれいな光景を目の当たりにしてもみんなぐんぐん坂を登っていってしまう。
夕暮れ、帰ってきてすぐジンジャーハイ。ビールが呑みたい。ハイボールは明日まで我慢する。しゃぱしゃぱとお風呂に入り、またアルコール。マリブを炭酸でてきとうに割る。今日はぐるぐるする。また大したこともできずに空が暗くなる。ほんとうは考えていたのだ、ホッキョクグマのこと、まわる風車のこと、鳶のモビールのこと。
せつない、体が冷えないよう慎重に夜を過ごす。
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